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トランスデューサ型マルチイオンゲージ G-TRAN シリーズ ST2

トランスデューサ型マルチイオンゲージ G-TRAN シリーズ ST2

アルバックは測定子自体の安定性を向上させ、正確で安定な真空計が欲しいという声に応えた電離真空計を開発しました。B-A型電離真空計や冷陰極型電離真空計と比べて、厳しい環境でも測定子の交換頻度を少なくすることが出来るただひとつの小型金属管球タイプの三極管型電離真空計です。

最近の真空装置内部の環境

  • OLED、タッチパネルなどに用いられるITOフィルム、アクリル基板からの放出ガス
  • 真空チャンバー加工時の切削油や洗浄液の残渣からのガス放出
  • 真空チャンバー内の配線、モーターからの放出ガス

測定子内部電極に有機物などが付着し、
電子やイオンの流れが損なわれるため、圧力指示が異常となる。

熱陰極、冷陰極電離真空計 オイル暴露試験まとめと課題

【B-A型電離真空計 オイル暴露試験】

【冷陰極型電離真空計 オイル暴露試験】

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タイプ B-A型電離真空計 冷陰極型電離真空計
コンタミ試験結果 ・1日程で感度低下 ・突然大きな変動有り、25日程で
 常に変動する
・感度変化が大きい
原因 ・イオンコレクタの汚染による
・イオン収集効率の低下
・付着物による異常放電
・センサ内部の汚染による放電低下
要求事項 ・耐汚染性向上
・精度±15%を維持
・小型、メタルボディ製
・耐汚染性向上
・精度の誤差が大きいため、
 熱陰極と同程度の精度に向上

製品の紹介

高真空下での真空測定において、測定精度(感度のばらつき、誤差等)や長寿命の対応可能な三極管型電離真空計を開発、製品化しました。ランニングコストを大幅に抑え、さらに各種の歩留まり向上の改善にお役立ち頂けます。

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1. 三極管型構造の優位性

感度が安定しており、精度も良い

  • 真空計交換による停止時間、ランニングコストの低減
  • 正確な圧力コントロールが可能
  • 装置機差の把握が可能

感度低下のメカニズム

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B-A型電離真空計 VS 三極管型電離真空計

B-A型 三極管型
感度(1/Pa) 0.06 0.07
イオンコレクタ面積(mm2) 0.15 2800

感度はほぼ同じなので、1×10-3Paにおけるイオン電流値が、両方とも1×10-7Aとすると、イオンコレクタ単位面積あたりのイオン電流値は、下記の通りとなります。

B-A型 三極管型
単位面積あたりイオン電流値(A/mm2) 6.7×10-7 3.6×10-11

単位面積当たりのイオン電流値が大きいということは、それだけイオンコレクタにイオン化された気体分子が衝突する数量が多いことになります。
B-A型は軟X線の影響が小さく、かつイオンの収集効率が高いので、低い圧力まで測定できますが、イオン収集効率が高いために有機物が堆積する量が三極管型に比べて多くなります。

ST2による オイル暴露試験

Tough
【油拡散ポンプを改造した装置にて試験】

Stability
【使用開始直後からの感度変化比】

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タイプ マルチイオンゲージST2 B-A型電離真空計 冷陰極型電離真空計
圧力指示安定性 30日以上正常 1日程で圧力指示低下 突然大きな変動有り
25日程で常に変動
感度安定性 30日以上変化なし 1日程で感度低下 50%以上の変動あり

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  • 装置のダウンタイム、ランニングコストを低減
  • 常に正確な圧力コントロール
  • 装置機差の把握

2. Ir/Y2O3フィラメント triode

長寿命のため、真空計交換による停止時間、ランニングコストの低減

3. 小型金属管球 triode

取付スペースの削減と測定子破損の心配がない

  • 従来のガラス管タイプと比べて内容積は約1/7、長さ約1/3のため取付スペースの削減が可能
  • 従来のガラス管と比べて、破損の心配が不要

4. マルチイオンゲージタイプセンサユニット

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ピラニ真空計ユニットの接続により制御信号の削減が可能

  • オプションのピラニ真空計ユニットSPUを接続することにより、フィラメントの自動制御が可能
  • ピラニ真空計から電離真空計までの指示値をひとつの信号で出力可能
  • 従来のISG1をそのまま使用可能

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関連情報

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アルバックの技術情報誌
TECHNICAL JOURNAL No.80 February/2017 高安定性と長寿命を実現した熱陰極電離真空計「G-TRANシリーズST2」 より詳しい技術内容を載せております。ご興味ある方は是非ダウンロードください。

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